永久歯が生え揃う時期の矯正歯科治療

~健康な永久歯が全て生えるように矯正治療で顎の骨を誘導(^^♪~

子どもの場合、6~7歳で最初の永久歯が生えた後、12歳くらいまでは乳歯と永久歯が交じった混合歯列の時期が続きます。歯列や顎に著しい成長が見られ、9歳くらいでは歯並びが一時的に不揃いになります。これは、綺麗な歯並びが完成するまでの準備期間なのです。

~親知らずが生え始めるのは18歳前後~

12歳くらいになると一番奥の第2大臼歯が生え始めて、15歳で親知らずを除く28本の永久歯の歯並びが完成するというのが一般的な目安で、親知らずが生え始めるのは18歳前後です。永久歯の生え替わりの時期は個人差があって、多少前後しても心配はありませんが極端に遅い場合は先天性欠如なども考えられるので、矯正歯科医に検査してもらう方がいいでしょう。
犬歯や臼歯、第2大臼歯が生え揃う時期は、問題が発生しやすい時期ともいえます。歯並びを悪くする原因があれば、見た目もそうした問題点がくっきりと現れてくるようになります。そしてこの時期に生じるトラブルは、歯並び全体に影響を与える事が多いんです。顎が全体的に小さくなった子どもは、6歳臼歯でさえも傾いて生えてくる事が多いのですので、その奥の第2大臼歯が生えてくると、もっと歯並びや噛み合わせの違いが大きくなってきます。
顎と歯の間が十分発達していないので、奥歯が生えてくる時、隣にある前の歯が根っこの部分に圧力をかけて傾き、順次に前の歯を押していくのです。
今は顎が未発育のため、成人しても親知らずが生えてこない人が増えています。
この場合、親知らずは歯ぐきに埋まったままの状態で斜め後ろから第2大臼歯を圧迫する事になって、歯並びに悪い影響を与えていきます。
永久歯が全て生え揃うまでの時期は、子どもの歯をしっかり見ておき、正しい成長を邪魔する原因を早く見つけることが大事になってきます。平成7年からは学校保健法の一部が改正されて、学校の歯科検診でも歯並びや噛み合わせ、顎の状態などの検診が追加されるようになりました。検診で異常を指摘された場合に限らず、少しでも気になることがあったら、その都度矯正歯科医に相談するようにしましょう。
そして顎の骨の成長を誘導することで上下の正常な位置や全部の永久歯が健康に生えるために必要なスペースを保ち、本来の口腔形態と機能の回復を目的に、広い範囲にわたって本格的な治療をしていくことになります。

~早期の矯正治療のメリットは沢山あるんですよ(^^♪~

全て生え揃った歯並びを治療していくより、乳歯から永久歯に生え替わる時期に適切な矯正治療を行うと、治療そのものもスムーズに進められます。この時期に矯正治療を始める利点は、何といっても顎の骨の成長を利用できることなんです。
顎の骨を正常な成長へと導くと同時に、上下の歯列の幅を誘導し、永久歯を本来の位置に生えるようコントロールできるわけです。このような矯正治療を咬合誘導といいます。
顎の骨の成長が止まった大人の場合、顎の大きさと歯の大きさのバランスが悪く、どうしても全部の歯が綺麗に並ばず、抜歯をしないといけない例も出てきます。でも、子どもの場合は早期に顎の骨の成長を誘導していけば、大概の場合は抜歯せずに歯列を綺麗にすることが可能です。しかし、親知らずは違います。親知らずが前の歯を押していて、それが歯並び全体に悪い影響を及ぼしている事があるからです。
悪くなってしまった歯列を治療するのではなく、悪い歯列にならないよう正しくコントロールします。そうするのが早期治療の目的で、なおさら治療期間は短くてすみます。
自分の歯並びが気になる年頃になると、コンプレックスになりやすく、人前で笑いにくいなど、対人関係でも問題が出てくるかもしれません。そして、虫歯や歯周病になりやすいなど、健康への影響も出やすく他の病気と同様に、早期発見・早期治療が大事です。
そして、9歳前後というと、脳の細胞が急激に増える時期ともいわれています。しっかり物を噛むという事は脳を刺激することにもつながるので、この時に歯並びや噛み合わせを正しくしておくのは、脳の細胞の発育を促進させるためにもかなり大きな意味があります。
歯医者で検査を受けたからといっても、早急に矯正治療が必要とは限りません。年齢や症状によっても治療に適切な時期というものがあり、乳歯の段階ですでに受け口になっている場合など、顎自体に問題がある場合は早めの治療がおすすめです。
顎の発育を考えながらの治療には、それなりの専門知識と技術が必要です。まず一度、矯正歯科で検査や問診を行って、治療開始の時期や治療方法、料金、治療期間などについて詳しく聞いてみるといいでしょう。

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